12体1セットという、全ラインナップ中最大のコレクションアイテムとなる「TanaCOCORO[掌] 十二神将」は、
サイズを超えるリアリティへのこだわりを一体一体に注ぎ込んだ、
まさに前代未聞の意欲作である。それぞれの表情やポーズ、
甲冑や衣の繧繝華紋様などを実物に忠実に、丁寧に再現。
特に、一見どれも同じように見える白い塑土には、造像当時、
極彩色であったと考えられる名残りがあることに着目し、
12体それぞれの色味を表現。さらにイスム初の試みとして、
彩色時に胡粉(日本画に用いられる貝殻を砕いた粉)を塗料の中に混ぜ込み、
経年による荒れた塑像表面の質感を実現した。
なお、十二神将はそれぞれが十二支を守護するとされるが、
この信仰は平安時代以降に発達したため、天平期に造られた当像には十二支を象った彫刻は入っていない。